北斗の拳生誕30周年記念特別インタビュー

北斗の拳生誕30周年記念特別インタビュー北斗語り北斗語りとは

日本マンガ史にその名を刻む名作「北斗の拳」が2013年、連載開始「30周年」を迎える。
この記念すべき年を意義あるものにすべく、原作の公式親善大使が豪華ゲストを迎えて対談。
これまで語られてきた北斗、語られていない北斗。
北斗に魅せられし者たちが届ける大型新連載、愛深きゆえに行われる。

原哲夫

原哲夫

VOL10原哲夫

今月号で、ゼノン3周年。さらに9月13日で、北斗の拳30周年。素晴らしい年に出たこの号で、我らが「北斗語り」は初の巻頭カラー。理由は言うまでもない。ついに、我らの父とも言うべき原哲夫先生が登場するのだ。もはや無駄な前置きなどいらぬ。いますぐ孤高の〝語り”を始めようではないか。
※このインタビューは、月刊コミックゼノン12月号(2013年10月25日発売)に掲載されたものをそのまま使用しております。

──ガル憎(以下略)原先生。御無沙汰しております。

原哲夫(以下略)久しぶりですね。

──北斗の拳30周年。いや…ここはあえて30歳と。30歳おめでとうございますと言わせてください。

ありがとうございます。

──僕は9歳のころに北斗と出会ったわけですが、現在、39歳。じつに人生の約75%が北斗の拳と共にあることになります。

あ~。そう考えるとすごいね。

──はい。それで、月並みですが30周年を迎えてどんな気持ちですか?

う~ん。年数で言うと長いけど、過ぎてしまうと早いですよね。ただこの会社を…コアミックス(※1)を作った理由のひとつとして「このままだと北斗は消えていっちゃう」というのがあったんで。

【※1】株式会社コアミックス
2000年6月14日、堀江信彦(代表取締役/次ページでも解説)、原哲夫、北条司、次原隆二らが設立。翌年5月「週刊コミックバンチ」を創刊、2004年には関連会社として「株式会社ノース・スターズ・ピクチャーズ」を設立、さらに2010年10月に満を持して月刊コミックゼノンを創刊。今年で創刊3周年を迎えた。

──え? 北斗は消えませんよ!

いや。実際そう思ったんです。だからチームを作って会社を設立して北斗を守っていこうと決めたんです。

──それだけの想いがあったんですね。

あとはね。僕が連載を始めた時、北斗の拳を100年は残る漫画にしたいと考えたんですよ。

──うわ~。100年! ちょっと鳥肌が立ちます、その言葉。

だから、あと70年。まだまだこれからなんですよ(笑)。

──たしかに。それを僕たちが見届けることはできませんが、70年後にも残ってる北斗の拳。いいですね。

やっぱり、僕の最高傑作ですから。

──だとすると、武論尊先生との出会いは大きかったんじゃないですか? 武論尊先生は最初の原作者候補じゃなかったんだけど、結果的には大成功した。

そうですね。大きいと思います。